読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

かけちゃんねる2

エモいことを書く

思考と行動の間には大きな隔たりがあるという話

「ああだったらいいな」「こうしてみようかな」と考えるも、それを実際に行動に移すことは実のところなかなか難しい。

僕たちは想像の中では自分のやりたいことを手軽に行うことができるし、よりクリエイティブな人はその結果まで予想することができるだろう。(その結果がよいものか悪いものかはその人の思考の癖に依るものが大きい) そしてまるでそれらのことを行動したかのような気になっている。
しかしながら、実際に「やってみよう」と考えたアイディアのうち行動に結びついたものはいくつあるだろうか。
おそらく、そのほとんどを実行に移していないか、あるいは忘れてしまっていることだろう。

やはりどうしても私たち人間は強い意志をもって動機づけを行わないと、易きに流れてしまう傾向がある。
易きに流れるとは、自分のやりたいこと(あるいはやらなければならないこと)を先延ばしにするということだ。
そうして、未来の自分と「必ず明日やります」などと約束をすることで精神的な負担を軽減することができる。
しかし、私たち人間が基本的には怠惰であるということに照らすと、上の約束を守ることは果たして簡単なことなのだろうか。
実際の所、「明日から本気を出す」といって、明日になった頃にはまた同様の台詞を吐いている(心のなかで唱えている)ことがあったはずだ。
これは過去との自分との約束を破る行為に他ならない
自分との約束事も守れないのに、自分以外の者との約束事が守れるだろうか。

それではどうしたらよいかというのを考えていきたい。
「明日から本気を出す」というものがうまくいかない原因は、それが抽象的な約束事だからだろう。
つまり、脳が「本気を出すとはいっても具体的に何をやったらいいんでしょう」と困っている状態だ。
したがって、ここで必要なのは脳に理解させる行動の案内状だ。
「明日からは電車に乗った時にはとりあえず本を開くようにする」「家に帰ってきたらその日に片付けなければならない課題をリストアップしてみる」など具体的な行動のレベルにまで目標を設定してみるといい。
とにかく、行動に結びつけるための一歩目の障壁を小さくすることだ。
そして、一歩そのフィールドに踏み入れたとき私たちはモードを切り替える。
怠惰である私たちもなんだかんだ、やるモードに入ったらやり続けてしまうものなのだ。

人間にセンサーを取り付け、長きにわたって人間の行動を観察し分析した『データの見えざる手』という本に次のようなことが書かれている。

最後にその人に会ってから次に会うまでの面会感覚、電子メールを受け取ってから返信するまでの時間、安静状態から活動に転じるまでの時間、動きをともなう行動の持続時間という4つの行動とその時間が、いずれも「1/Tの法則」に従う。(中略)この法則は、言葉で表現すると「続ければ続けるほど、止められなくなる」ということである。その人と会わないでいること、電子メールに返信しないでいること、静かに休んでいる状態、動きをともなう行動は、どれもこの「続ければ続けるほど、止められなくなる」という性質があるのである。

これは人間の行動を支配する隠れた法則を「方程式」として表したものであるが、これを聞いて読者のみなさんは何を思うだろうか。
この方程式が科学的に正しいというのであれば、目標を目標のままで終わらせないためには前述したとおり強い意志をもって、きちんと動機づけを行って自分をコントロールしていかなければならないだろう。