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サービス業と「勤勉さ」の相性の悪さについて

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全てを完璧にすることができないのは人間も Web サービスも同じかもしれない。

人間がその不完全性から社会を形成して協力しあっているのと同じように、 Web サービスもしばしばバグが発生することから、決して完璧であることはできない。 まあそれはサービスというのは人間が営んでいることであるから、同じようなことを言っているようなことだ。

迷惑をかけることを恐れない

だから僕は過去にも再三言っているけれど、迷惑をかけることを恐れてはいけないと思う。その主語は人間でもあり、サービスでもある。 たとえば、数百万人のユーザが使っているサービスで、ひとつふたつクレームがあったとしても、その対応に追われすぎてしまってはいけないのだと思う。 もちろん、ひとりのユーザが困っているとわざわざ問い合わせてくれたということは、背後にその数百倍のサイレントクレームがあるという理解もあるけれど、そうであったとしても、僕たちはその迷惑をある程度自らに許可してあげないといけないと思う。 なぜなら僕たちは、潜在的需要を引き出し、0から1をつくること、つまりユーザに付加価値を提供することに注力すべきだからだ。

僕たちは感情の生き物であるためよくクレーマの声に耳を傾けてしまいがちだが、ほとんどのユーザが期待していることは些末なバグを改善するよりも、新しい機能が追加されてもっと楽しい体験ができることのはずだ。そしてなにより、サービスをつくるひとも後者のほうが楽しいだろう。

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「正解主義」から「修正主義」へ

これらを実現するためには、僕たちは日本人の悪い意味での「勤勉さ」を手放さなければならないと思う。ここでいう「勤勉さ」とは熱心に時間をかけて、みんなに「いいね!」と言ってもらえることを期待するような「完璧さ」を目指すようなことだ。これはもしかしたら、仕様がきちんと決められた自動車や白物家電をつくるうえでは役立っていたかもしれない。 しかし、サービス業で大事になってくるのは、いかに付加価値を生み出すかということだ。これはまさに藤原和博さんがいうような、「正解主義」から「修正主義」への移行の話とも重なるだろう。

つまりサービスに正解はなく、ユーザのフィードバックをもとに常に修正を加えたり、正しく選択と集中を行ったりすることによってもっと面白いものにしていかなければならないのだ。 したがって、生産性を高めることで捻出された時間の使い道としては、マイナスをゼロにするための仕事よりは(もちろんそれも大事なのだけれど)、ゼロからイチを生み出すことを考え実行する仕事のほうにあてたほうがよいのではないだろうか。